○ある日の夢魔様●

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椅子から立ち上がり、やる気に満ち溢れた夢の自分と、満面の喜びを表わすグレイを背に、ナイトメアはその場を離れようとした。 しかし次の瞬間、ナイトメアは後ろから自分が咳込む声を聞いた。 再び夢へと目をやると、自分は見事に吐血していた。 「ナイトメア様!?」 「うう…少し意気込み過ぎたようだ… グレイ…薬を…」 「ッ!?」(ッ!?) 血を拭いつつ発せられた言葉。 その言葉にナイトメアもグレイも驚いた。 「く…薬を飲まれるのですか? 自主的に?」 驚き戸惑うグレイの言葉に、自分は咳込みながらあらぬ事を口走った。
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