○ある日の夢魔様●

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「ハートの国に…出張ですか?」 ナイトメアの口から飛び出した国の名に、グレイは少し眉をひそめた。 そんな反応に気をよくしたのか、ナイトメアは得意げに話を続ける。 「そうだ! 白ウサギに頼み事をされてな。 ちょっと国境を弄ってやったんだ。」 「……よく時計屋に殺されませんでしたね。」 「時計屋はそんな奴じゃないさ。 まぁ、それで白ウサギが余所者を引き入れた訳だが…」 得意げに語るナイトメアの言葉に、グレイは目が点になった。 「…どうした、グレイ?」 「今…余所者がどうとか…」
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