○ある日の時計屋さん●

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そんなエースの様子に、ユリウスは諦めにも似た溜息を吐いた。 「それで…何の用だ! 手短に済ませろ!」 苛立ちながらも、さっさと追い出そうと用件を聞くユリウスに、エースは一枚の封筒を見せた。 「……なんだその封筒は?」 訝しげに眉を寄せるユリウスに、エースは笑顔のままで答える。 「扉の所に落ちてたぜ。 封筒にユリウス=モンレー様へって書いてたんだよ。」 「誰からだ?」 「さぁ? 外には他に何も書いてないぜ。 なあ、中見ていいよな?」 「…好きにしろ。」
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