256人が本棚に入れています
本棚に追加
「にしてもいーなー、彰くん。」
希望は儚く散った。それより
「…名前呼び、止めて。」
思い出してしまうから。
・
愛しかった彼を。
「じゃあ…、琥之でいい?」
面倒くさいけど了承の意で頷いた。
そういえばコイツ…、遙は『いいなー』って言ってたな。
なんで?
あ、窓側の一番後ろの この席が?
「その窓側の一番後ろの席はね、焔梶先生が気に入った人しか座らせないんだって」
ま さ か 。
席が空いてなかったからじゃなくて?
興味ないけど。
「そういえば琥之って」
キーンコーン、と都合よく鐘がなる。
鐘が鳴り終われば遙は立ち上がり
「ごめん!僕、生徒会の会議あるんだ…!また後でね?」
と言うが早いか教室から出ていった。
最初のコメントを投稿しよう!