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然し、こう意地になっては、ほんとに何時までも見つからんな・・・。
画家は冷静になってそう思うと、雪が降ってきたこともあり、今日は諦めて帰ることにした。
明日また探せばいい。呑気という言葉が頭を過ぎる。
随分と痛い所ばかりついてくるなぁと画家は苦笑を浮かべる。
すると、そこで不意に道端に積もっていた雪の中からひょっこりと雪割草が顔を見せているのが目に入った。その光景に画家は「おぉ!これだ!これが二月だ!」と叫ぶ。
冬の終わり、春の気配を雪割草が上手く醸し出している。何とも言えない風情。
然し、そこでもやはり意地と為った拘りが顔を出す。
「でも、雪の形がどうも不細工だな・・・」
もう少し雪が解ければ良い形になるかもしれない。でも、暫くは雪が解けそうに無い。
そう思って、雪解けを待つことにした画家は帰宅した。
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