ミスチルは90年代が一番好き

14/19
前へ
/155ページ
次へ
「お兄ちゃん何にやけてんの?」 「オギャア!」 な…バカな!さっきまでこいつはあんなに遠くにいたはず…。何だ?今世間では瞬歩の修得が流行っているのか?今どきは履歴書に『瞬歩修得』って書いてないと話にならない世代なのか?だとすれば俺の未来は真っ暗だぜ…。 「てか、そもそもお前どうやって俺に気付いた?」 俺だってバカじゃない。美香に気付かれないようにかなり気を配っていたはずだ。 「だってお兄ちゃん、後ろの方で『今日の俺は完璧だぜ!フフフ!』って叫んでるんだもん。バレバレだよ。」 …もしかしたら俺はバカなのかもしれない。 「はぁ…もういいよ。ところでお前何でこんな時間にこんなところにいるんだ?部活は?」 俺は帰宅部だが美香は生徒会長だ。毎日学校に残って仕事をしているから、俺と美香が帰り道に会うことなんてない。ここに関しては断言できる。実際去年は一度も帰り道には会わなかったからな。 「今日はまだ学校始まって二日目だから、お休みだって。明日から活動再開。」 へぇ。やっぱり生徒会長ってのは面倒なんだな。俺は絶対ならないようにしないとな。まず生徒会にすら入りたくない…ってもう手遅れか。
/155ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1151人が本棚に入れています
本棚に追加