約束

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『あぁ~。気持ちいいな!やっぱり飯の後の一服は最高だよ!』 二人はタバコを吸いながらそう言う。タバコを吸わない俺からしたら全く理解できないがな 『昨日彼女とヤったんだけど、どうも体の相性が合わなくてさ』 若干だるそうに雄司が呟く。雄司はかなりのイケメンだから彼女はすぐにできるのだろう 『何を言ってるんだよ!?あんな可愛い彼女と付き合ってるくせに』 拓磨はどっちかというと正統派らしく未だに彼女が出来ていない。もちろん初体験もまだだ 『でもやっぱりやるからには気持ちよくやりたいじゃん』 その発言に対して俺は口を挟んだ 『てめぇ体目的で付き合ってるのか?なら別れてしまえ!ろくなことにならないぞ』 そう。何も考えずにセックスするのはバカのやることだ。俺はそんなやつはゴミだと思ってる。俺はそんな状況で生まされた 『もし子供できたらどうするんだ?その子供に申し訳ないだろ』 『まぁちゃんと避妊はしてるから大丈夫だよ』 大体なんのためにセックスするんだ?ただの快楽を楽しむためか?それだったら一人で発散したらいい。 『宏紀はなんでそんな悲観的なんだ?』 『俺の家は母子家庭なのは知ってるだろ?』 『あぁ。初めて会った時に聞いたよ』 『俺の母親は無理矢理妊娠させられたんだよ。訳のわからないヤツにな』 『ど、どういうことだよ!?』 『俺の母親は学生の頃いっぱい彼氏がいたんだ。いわゆるセフレってやつだよ。快楽なんかに溺れて自分の身を滅ぼしていったんだ。その内に俺が腹の中にできたんだ』 『そうだったのか。ちょっと待てよ!じゃあ親父さんは?』 『さっきも言っただろ?母さんにはセフレが沢山いたって。だから誰のせいで妊娠したのかわからなかったそうだ。誰に言ってもちゃんと避妊したって言ってばかり。俺は親父の顔すら知らないし誰が親父なのかも知らないんだ』
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