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「まぁ……あきれた……」
アレサはそれでも情けないとしか言いようが無い彼の質問に真剣な面持ちで答える。
「あれは私達アルタニア家の誇り」
「アルタニアはおとぎ話にあった角の戦神(いくさがみ)と3体の巨神の戦いの後に建国されたと伝えられているわ」
「つまり皇暦と同じくらい永い歴史があるの」
「あの紋章はその永い歴史から脈々と伝えられてきた一族の誇りそのもの」
「貴方はこの家の長男である以上、その歴史を継ぐ資格を持たなくてはならない」
「貴方にはその一族の誇りに傷つけるようなことをしてほしくないの」
思いつめたように重い口をリディクは開き始める。
今まで言わずに耐えてきた鬱憤……
「そんなこと言っても僕は好きでこんな家に生まれたわけじゃない……」
「それに継承って意味じゃ姉様のほうが僕より継承する資格があるんじゃないですか!?」
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