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「会長すみません。私車の免許がないもんで、本当は私が運転せんといかんのですが…」
と言うと
「いいよ、きにせんでも…しかし荷物が多いのにはまいったな、あと2回はこないと駄目だな…こりゃ料金をもう少しもらわないと駄目やね」
と少し苦笑して言った。
私は最もと言わんばかりの顔をして頷いた。
作業が終わったのは6時頃だった
その後パジェロに乗り替え車の中で
「今日はありがとう。君がいなかったら今日中に終わらなかったよ、本当にありがとう。お礼に一杯おごるから今日は家に泊まりなさい」
と言った
私はそう言われてしばらく考えて。
「よろしいんですか?」
と答えた。
会長は微笑んで頷いた。
私は会長に誘われるまま付いて行った。
そこは、こじんまりとした昭和の時代風の飲み屋だった
店内に入ると年配のママが一人で営業していた。
会長は常連らしく笑顔をママに見せて
「ママとりあえずビールを」
と言って私を見て
「楠木君腹は減ってないかい?」
私は微笑んで頷いて
「酒を頂いてから頂きます」
と伝えた
会長は頷いてグラスを私にくれてビールを注いでくれた。
私もビールを持って会長のグラスに注いだ。
会長とグラスを合わせて一気にビールを煽った。
「うん、美味しいです」
と言ってビールをとり手酌でグラスに注いで会長のグラスにも注いだ。
私と会長は何品かつまみをたのみ、ママが厨房に消えると私は会長に頼み事をした。
頼み事は現金を少し借りる事と携帯を一台契約して私に貰えないか?と伝えた。
会長はお金は少ししかないが5万円ぐらいならいいと言ってすぐ私に財布をとり中から一万円札を5枚とり出して、私に渡してくれ、携帯電話は明日朝一番に携帯の店に行って渡そうと、心良く快諾してくれた。
私は礼を言ってほっと胸をなで下ろした。
自分の財布に5万円を入れて目の前にあるビールの入ったグラスを取って口に運んだ。
その後私がしょうとしている仕事の件をいろいろ話し盛り上がった。
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