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その場から逃げ出すように走った。 好き? 年下なのに? 同じ部活の後輩なのに? ありえないよ。 ありえない。 でも…… 「結衣先輩っ!!」 背中に届いた声に、心臓が反応している。 「今、先輩見えたから走って……。先輩泣いてます?」 本当だ。 私、泣いてる。 「どう…したんですか?」 整った眉を下げ、困ったように聞いてくる光くんが…どうしようもなく好きだと思ってしまった。
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