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「……えっ?」 お昼休み。 ふと、窓から中庭へと視線を落とすと彼がいた。 でも……一人じゃない。 茶色がかったセミロングの髪。 独特な制服の着崩し。 見間違いなんてありえなかった。 真琴。 頭が真っ白になった。 けれど、目が離せない。 なんで、2人っきりで会っているの? なんで、そんなに笑っているの……? ここからじゃ、会話は聞こえない。 気づくと足が動いていた。 気ばかりが先走り、何度も足がもつれて転びそうになる。 それでも早く、行きたい。 2人がいる所へ。
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