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必死で走っていたから、前を見ていなかった。 そのせいで… ドンッ と音を立て人にぶつかり、廊下に倒れ込んむ。 「ちょっと…大丈夫?」 降ってきた声は彼女。 一番会いたくない…真琴。 顔をあげると、真琴はいつもの笑顔で私に手を差し伸べてくれている。 その後ろには、固まったままの光くん。 ドクンッ 大きく心臓が飛び跳ねた。 そんな、気まずそうな顔しないで。 やめてよ。 私、惨め…。 鼻の奥がツンとする。 二人が並んでいるのを目の当たりにする事が、こんなに辛いだなんて……。
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