§第零章§

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そして少年の手の中にあった黒い球体はゆっくりと魔物達に向かって行った。 「なんだあれ~」 「見てみろよあんな小さなもんで俺たちを倒すってか~」 「ギャッハハハ~腹痛った~」 文字通り腹を抱えて笑っている魔物達に球体が近づいてきた。 そして、こんなものは効かねぇとでもいうようにさっきまで笑っていた魔物が呪文を唱え球体を消そうとした。 だが………黒い球体はまるで何事も無かったかのように先ほどよりスピードを上げて魔物達に飛んでいった。 「何っ!?」 「そんな事しても無駄だよ。」 少年はフードの下で笑いながら言った。 次の瞬間、魔物達は悲鳴をあげる間も無く一瞬のうちに暗闇に飲み込まれてしまった。 「任務完了!」 そして少年は顔を緩ませながら来た道を転移で帰って行った。
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