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そんな風に、女に明け暮れていた日に、何故か守りたくて仕方なくなった女性(ヒト)がいた。 それが…… 「ちょっと?! そこの人?目が生きてないよお~?ダイジョーブ?」 俺が駅のホームで呆けている時、ふいに一人の女性が声をかけてきた。 ━━━目が生きてない?……━━━ 見ず知らずの奴に何を言われるかと思いきや、どこがで俺を見透かしてる……そんな瞳が気になった。 好きというか…… なんというか…… ……その瞳(め)で俺を見て欲しかった。 周りの奴らが見えてない俺を見つけて欲しかった。 でも、そんな願いもこの女性には無駄だった。 そんな願いも消し去るくらい、俺を見てくれた。一生懸命俺を想ってくれた。
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