‐鎖‐

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華『…フッ……おい悲月…』 華月が妖しい笑みを浮かべ 倒れたまま動かない悲月に向かい呼びかけた 返事はない 華『…奴は俺達のモノになるつもりはねーってよ……どーすんだ?』 悲月の指がピクリと動くのを 新八は見た と 同時に フ…フフフ…… あははははははははははは!!!! 悲月が笑う 響き渡ったその声は 狂気に満ち溢れていた 銀『…何がおかしいんだてめーは』 悲『フフフ…流石ですね銀時…我らが惚れ込んだだけありますよ』 銀『けっ、てめーらなんかに惚れられたって嬉かねェよ』 鼻をほじる銀時を静かに 悲月が一転して 真剣な顔つきになる 悲『…もう一度聞きます。あなたの返事は“いいえ”ですね?』 銀『…ったりめーだ』 迷いなどない 新八と神楽は そんな銀時の背中を見上げ ニコリと笑う 銀時を 信じていてよかった 失わずにすんでよかった …と 悲月はふゥとため息を付く 悲『そうですか…残念ですね。でわ……』 これで何もかも終わる 辻斬り事件もなくなり 江戸に平和が訪れるんだ また 何気ない日々 平凡だけど 幸せな…そんな日々に戻るんだ 新八が… いや 新八だけではない 誰もが そう思っていた… †
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