‐鎖‐

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華『ククッ…これは珍しい。武月がやる気だ』 破『そーかそーか。お前、可愛子ちゃん……いや、可愛子くん好きだったもんな』 無言で頷く武月 破『しゃーねー。お前がそんな活き活きすんのも珍しいし…そいつはお前に譲ってやるよ。俺が先に眼ェつけたのになー』 両手の平を上に上げ やれやれと首を横に振った 沖『おい…』 先ほどのふざけた声とは違い 凍りつくようなその声 沖『あんま舐めた口聞いてっとなァ…血に濡れることになるぜィ』 囁くようにそう言った 先ほどまで離れた場所にいた沖田は 武月の首に刀を当てている 新『…ちょ……』 お、沖田さんのあの眼… 完全殺る気だァァァァァァァ!!! なにあの眼!! あんな黒い眼見たことねーよ!! 新八の思いとは裏腹に 屯所に響いたのは笑い声 武『………クスクス…』 沖『…てめェ何笑ってんだ…?』 クスクスと笑いながら 己の首に当てられた 刀の刃を握った 沖『……なッ!?…』 やばいッ 【ボキッ】 そのまま刃は真っ二つに折れ 虚しく地面へと落ちていった 土『あの野郎…化けもんか…総悟!!逃げろ!!!』 刀を握り折るなんざ… 武『……クスクス…』 沖(こいつ…) 【ガシッ】 未だ笑いながら 沖田の片足を掴む武月 目を見開く沖田 沖『!?』 しまっ… 気づいた時には 【【ドン!!ガッシャーン!】】 屯所の一室へと投げ飛ばされていた… †
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