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土方と華月は互いの刀を交えていた
土方は華月に向かい刀を叩きつけるが、軽くかわされてしまう
攻撃をしない
いや…しようとしない華月に、
土方は苛立ちを感じ始めていた
土『…てめェ…逃げてんじゃねェよ!!』
先ほどからの激しい動きにより、息を切らす土方に対し
余裕の笑みを浮かべる華月
華『剣の腕はまずまずだが、流儀に捉われた剣。次の動きが丸分かりだ…真選組の力もこんなものか…もっと我らを楽しませてくれると思っていたのだがな』
その言葉を聞き刀を握る手に力が入った
土『…チッ!!ごちゃごちゃうるせェェェ!!!』
勢いよく突出した土方の刀が
華月の腕に軽い切り傷をつくる
じわりと小さく広がる紅色を、顔色ひとつ変えずにまじまじと見つめるその様子は
不気味だった
華『あらら…血が出ちまった…』
土『…ハァ…ハァ…』
こいつ…
華『さてと。副長さんの力も見れたことだし…』
その瞬間
目の前にいた華月がゆらりと消えた
土『…なッ…!?』
消えた!?
その瞬間
真横に感じる殺気
華『そろそろ終わりにするかな…』
土『!!』
【ザッ】
同時に脇腹から吹き出る紅
土『…ぐッ…!!!』
斬られた箇所を押さえるが
ぽたりぽたりと手から滴る紅色
†
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