クリスマス・キャロル。

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これは人づてに聞いた話しです。 ある所に、お父さん、お母さん、そして小さな女の子が住んで居ました。 クリスマスが近づくある日、お父さんは女の子に、 何か欲しい物ある? と聞きました。 女の子は、 ガンのお薬。 と言いました。 お父さんは、すでに進行性のガンに身体を蝕まれ、長くは生きられなかったのです。 お父さんは、クリスマスの夜… 女の子の欲しがっていた人形と、粉薬を1つ… 女の子の枕元へ置きました。 薬の袋に ガンのおくすり と、書いて。 翌朝、目が覚めた女の子は薬を見つけます。 女の子は、 これでパパの病気は治る? と言って、お父さんに薬を渡しました。 お父さんは、その薬を飲み、 あぁ、楽になって来たよ。 優しい微笑みを浮かべ言いました。 そして、女の子は無邪気な笑顔で 新しい人形を持って友達の所へ遊びに行きました。 お父さんは、台所で1人で声を押し殺し泣いている奥様に声をかけました。 来年のクリスマスは頼んだぞ。と
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