最期の贈り物。

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この葬儀の依頼、仏さんは若い男性、俺と同じぐらいでした。 まだ、子供が、産まれたばかりでした。 会社帰り、徒歩で帰宅中に車で、ひかれての事故死。 顔には傷が少なく、綺麗なぐらいでした。 葬儀の打ち合わせ中、加害者の家族が謝罪と、お参りに来ました。 半狂乱になりながら謝罪する加害者の家族。 しかし、被害者側の両親は、とても優しくて その家族が帰る時にはタクシーを呼んであげました。 お宅さん達、車で来たんか? そんな状態じゃ、運転して帰れないだろ? タクシー、呼んであげるから乗って帰りな? 車は置いてって良いから。 お宅さん達、帰りに事故でも起こされたら、息子も浮かばれないよ。 こんな時にも、相手を気づかう優しさを持ち合わせているお父さんでした。 そして、加害者側の家族が帰った直後、 一つの宅急便が届きました。 中身は、 赤ちゃん用の布団。 故人様が、最後の休日にデパートで買ったモノでした。 新しい父親が、初めての子供に贈る、最期の贈り物。 その場の皆が泣いた。 夢と想いの詰まった、 最期の贈り物となりました。
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