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クラスのみんなも私も、遠巻きに光達の様子を伺う。
やがて、光は4人組の女の子と共に教室を出て行った。
「…おい、あれは絶対告白だよなあ~。」
「やだあ、光に告ったってどうせ断られるだけよっ」
さっきの光を呼んだ女の子と、背の低い男の子が話してるのが聞こえてくる。
私は当然、光達の後を追う。
光達は屋上へと登って行った。
風が強いので、女の子達のスカートは激しく揺れて危うい。
光は、チラリとそれを盗み見ていた。
(あの変態……)
光達の様子をしばらく見ていると、4人の中で一番可愛い顔をした女の子が先頭に立って、
何か光に渡す。
可愛くラッピングした箱を見る限りではきっと、チョコだろう。
光はそれを普通に受け取り、軽く頭を下げた。
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