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「…青春…だねえ~。」
と私は呑気に呟いた。
女の子達と光はそれから少し話をしている。
光は、首の辺りを何度も右手で触りながら、
先頭の女の子と対話していて、
女の子の方を見ると、光が何か口を動かすたび、仕切りに頷いたり、笑ったりして非常に嬉しそうだった。
(ぬう。ここからじゃ、会話が全く聞こえないよ~。)
私は屋上の入り口近くにあるハシゴを登り、そ~っと上から見下ろしてみる事にした。
(あら…?)
見下ろしてみた時、光と話をしていた女の子は、肩を震わせ泣いてた。
(少し見てなかった間に、何かあったみたい……)
女の子達はそれからすぐ、
駆け足で屋上を出て行く。
光はそれを横目で見送る。
パチッ
ふと、入り口の屋根にいた私と目があってしまった。
「あっ」
「………げっ」
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