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「あっ!アオイ、ひどい!
甲羅投げてくんな!」
“カイが、自ら当たりに行ってんだろ?!
それは避けれるんだよ”
結局、二人してゲームすることになってしまった。
いくら初心者だとはいえカイの操作はめちゃくちゃ下手だ。
トラップが当たる度にぶうぶうとアオイに文句を言ってくる。
それに負けじとアオイも説明するが、全然わかってくれない。
……こんな言い合いはいつぶりだろう。
声を失ったアオイには、そんな普通の言い合いをすることなんてなかった。
だから、久しぶりの子供みたいな言い合いに、何故だか楽しく感じた。
午後2時、
さすがのカイも、3時間近くのゲームのぶっ通しは飽きたようで、はぁと息をついてコントローラから手を離した。
「疲れたー。」
“そりゃあ、ぶっ通しで3時間もゲームやっとればな”
「そんなにやってたんだ。」
気がつかなかったと、笑うカイ。
“確かに、ゲームやってると時間忘れるよな。”
「いいな、俺も欲しい。
今度買おうかな。」
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