第1話

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残った一人の男は、金の詰まったバッグを抱えて車に向かって駆け出した。 「……ん?」 「どけ!!」 「おっと。」 ヒョイ 「あーあ。 黒子から逃げきれるわけないのに。 ………あら?」 美琴の手にさっきまで握られていたクレープは、美琴の手から落ちていた。 「!?!?」 「………ねぇ、黒子。」 「はっ……はい!!ですの!!」 「これは私が個人的にケンカを売られたって事だから……、 手、出してもいいわよね?」 そう言う美琴の周囲では、パチッと電気が微弱ながら流れていた。 「あーーー……」 「……多分大丈夫。」 「やっちゃえミーちゃん!!」 「おっ、思い出した!!」 黒子の足元に倒れている男が突然叫び声をあげた。 「ジャッジメントには捕まったが最後。 心も体も切り刻んで再起不能にする最悪の腹黒テレポーターがいるという噂!!」 「誰の事ですの?それ……。」 「それだけじゃねぇ!」 逃げた男は車を発進させた。 「そのテレポーターを虜にする三羽烏… あの最強の三人娘… 『超電磁砲(レールガン)』、『氷結の女王(フリーズクイーン)』、『蒼焔の姫君(フレアプリンセス)』。」
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