第1話

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銀行強盗事件は、負傷者はもなく、犯人は四人共逮捕された。 「あ、そうそう。 あなたはわたくし達を化物呼ばわりしましたけど」 黒子、霞織、紫織の三人は、連行されている一人の男の側まで近づいた。 「……私も黒子達も、最初からこうだった訳じゃない。」 「でも、自棄になって周りに当たり散らすような人達には、一生わかんないかもだけど。」 「グッ……」 霞織の言葉を聞いた男は、悔しそうに表情を歪めた。 「……でも、 もしまだ悔しいと思える心が残ってるなら」 「いつか、わたくし達を見返してごらんなさいな。」 そう言って三人は静かに男から離れていった。 「ぅー……」 「これ落ちないかも……。」 黒子達から少し離れた場所では、美琴の制服に付いたクリームのしみを落とそうとしている初春がいた。 「おっねえさまーーーーんっ!」 どーーん 「おわっ!?」 と、黒子が突然美琴の背中に飛び付いた。 「こらっ黒子っ! 抱き着くなっ!!」 「だめですのー。 一般人なのに手を出した罰ですのー。」 「はぁ… まったく。10億ボルトの電流を自在に操るレベル5のどこがただの一般人なのよ。」 と、嘆息しながら呟く。 「やっぱりとんでもないとこだわ。 学園都市って。」 「そーだね。」 「……だけど、退屈しない。」 第1話 end
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