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「……たぶん黒子は、私達を危険な事に巻き込みたくないんだと思う。」
「ぅ゙ー、それがわかんないんだよね~。
あたし達の方が能力の強さ(レベル)は上なのにさぁ~」
と、霞織は机に顎を乗せ、「ぶぅー」と膨れっ面をしている。
紫織曰く、この霞織の状態を、『リラッカオ』と呼ぶらしい。
「このところ本当に物騒なんですよ。
『虚空爆破(グラビドン)事件』って知ってます?」
「あー、何かニュースで見たかも。」
「ぐらびどん……事件?」
「「……霞織、少し黙ってて。」」
「へ?ふぇ?何で?」
事態が飲み込めていない霞織を無視し、初春は話を進める。
「爆破する場所や時間に法則性が無くて、いまだ犯人の特定に至らず。
最近は爆弾をぬいぐるみや子供用の鞄みたいな警戒心をそぐ物に仕込んでくるんです。」
「それは…、エゲツないわね。」
「ぬいぐるみみたいな可愛い物をそんなことに使うなんて……、許せない!!」
「「だから霞織はちょっと黙ってて!!」」
「………ぁぅぁぅ」
紫織と美琴に怒鳴られた霞織は、涙目でぁぅぁぅ言っているが、美琴達はスルー。
「ジャッジメントにも何人か怪我人が出てるんですよ……。」
「お待たせいたしましたー。」
と、初春が呟いたと同時に、ウェイトレスがやって来た。
「こちらジャンボフルーツパフェになります。」
「わぁー、きたきた!!きましたよー!!」
「じゃああたし達はちょっとお手洗い行ってくるね~。」
と言って霞織と紫織は席を立った。
「いっただっきまーーー……」
「う~い~は~るぅ~~~~~~?」
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