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「それにしても、学園都市って名前負けよね。」
「…確かにそうかも。」
美琴の呟きに、紫織が静かに同意する。
「町中にセキュリティはって、警備ロボットまで動いてるくせに、あの手の原始人が絶滅しないんだもの。」
「どんなに科学が進化しても発展しても、もし退化させたとしても絶対に罪を犯す人っているからね~。」
と、苦笑いを浮かべながらも霞織が呟く。
「だからこそ、『ジャッジメント(わたくし達)』がいるんですもの。」
「それに、セキュリティだって捨てたものではありませんのよ。
なにせ学園都市は科学技術の最先端が詰め込まれた実験都市ですから。」
「さいせんたん?
かがくぎじゅつ?
じっけんとし?」
「………家に帰ったら、教えてあげる。」
「うんっ!よろしくね、お姉ちゃん。」
「……こほん、
それに、学園都市とそれ以外では30年もの開きが………」
黒子の言葉を聞き流し、美琴は静かに近くの自販機の前へと歩み寄っていった。
「あらお姉さま?」
「どーしたの?ミーちゃん。」
「ちぇいさーっ!」
「「「!?!?」」」
自販機のすぐ前まで歩み寄った美琴が、突然の掛け声と共に自販機を真横から蹴り飛ばした。
ガタッ ゴトガコンッ
「……最先端がこのザマじゃ、泣けてくるわね。」
そう言いながら出てきた缶ジュースの蓋を開ける美琴。
「お姉さま……」
「………美琴。」
「な、何よ?」
「…そんなことしちゃ…、メッ、だよ。」
「うっ………、」
「メッ、だよ?」
「………わ、分かったわよ!」
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