僕の名前

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「どれ…」 ダイキはパイプベッドの端に引っ掛けてある、小さなリュックに手を伸ばすと中身をシーツの上に並べ出した 懐中電灯、地図、小さな豚の貯金箱と財布、着替えが少しと旅行用の洗面セット、食べかけのカロリーメイト、キャラメルなど… 「…あの」 二人は同時に僕に注目、「?」って感じ 「僕は…誰?」 我ながら間が抜けてる質問だ 「名前は分かったぞ、お前は『トシキ』だ」 そう言うと、ぽんっと財布を投げ渡した ダイキに渡された二つ折りの青い財布、その折られた内側には 『トシキ』 と書いてあった
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