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「今日はいい天気だな~」
晴天の空の下。
一人の少年“白羽琴子(シラハコトネ)”はそう言いながら和な田舎道を歩いている。
“容姿と名前がまるで一致しない。”
誰しもがそう言うほど、彼と彼の名前は一致しない。
女の子じゃないけど女の子みたいな名前と何回言われたことだろう。
琴子は自分の名前があまり好きではなかった。
「あ!琴子いた~!!」
「ん?美歌じゃん。どうしたの?」
後ろから大きな声で呼ばれて琴子は振り向くと、肩まで伸びた髪と女の子らしい服装で琴子のほうに走ってきている女の子“辰海美歌(タツミミカ)”を確認した。
「どうしたの?じゃないよ!!今日が何の日か知ってるの!?」
「知ってるよ。今日は夏休み最後の日、そして美歌が僕に宿題を頼む日」
「素直でよろしい。…じゃなくて!なんで家にいないのよ~!?」
直訳するとこうだ。二人は昔からの幼なじみで家もお隣。そして片や成績優秀片や成績イマイチの二人は、毎年お決まりのように宿題を見せる写す関係となっており、今回は…
「今年から拒否権行使で…」
…と琴子が言うように今年は美歌から逃げるため、琴子は外をブラブラしていたのだ。
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