1人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
「ルー、5分たったわ。私準備しなくちゃ。あぁ、髪の毛もボサボサ。」
仕方なく彼は腕を開いた。
俺はこの瞬間が嫌いだ。
ルーンがそう言うとリリは私も。と答えた。
そのままリリはバスルームに飛び込み、たちまちシャワーを流す音が聞こえ始める。
今晩もリリの仕事が終わり、俺が連絡をすればまたこの場所へ戻って来てくれるだろう。
そして料理を作り、食後にワインでも飲みながら笑い合い、そしてこのベッドへ滑り込む。
きっとそうなる。
ルーンはたかが十数時間後の予定をクリスマスを待ち望み、カウントダウンしている子供の様に待ちわびている。
こんな気分にさせるレディは君が初めてだよリリ。
そうぽつりと呟き、まだリリの温もりが残るシーツを抱き締めた。
最初のコメントを投稿しよう!