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「唯、俺たちの物語は他人にしか見られない」
「はぁ?」
「俺たちには分からないんだよ」
「マジかよ…」
「とりあえず、普通に生活しろ」
「分かった、そうする」
修吾は教室から出て行った。
「紅葉案内屋…か」
謙吾はそう呟くと教室を出る。
***
学校から帰宅する途中、修吾の言っていたことを反芻する。
つまり、俺たちの物語を読む人がいるらしい。
本か何かに綴られているみたいで、俺たちはあくまでも本のキャラのようだ。
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