始まりは大雨の夜

4/14
前へ
/30ページ
次へ
  「それにしても、朝礼って何をするんだと思う??」 「何だろうねぇ?光は何だと思ってる???」 「・・・何か今朝から嫌な予感がしているんだ」 「それってお父さんの道場で鍛えてるせいで、いらない勘が働いてるんじゃない???」 「父には武道に関する事しか教わっていない」 「でも教わってるんでしょ???」 「・・・まぁ・・・」 言い負かされているのが悔しいのか、光は少し俯きながら唯の隣を歩いた。 光の家は父が経営している武術の道場があり、光は自らその道場で生徒と共に武術を習っている。 おかげで若い年ながら師範代にまでなれる程の実力を持っている。 「やっと教室に着いたね!!!」 「・・・教室が三階なのはいただけない」 「しかも朝礼だから講堂に行かなきゃだから、また一階に降りなきゃだよ・・・」 「朝からだるいな」 光がぼそっとつぶやくと、唯も頭を縦に振りながら同意した。 そして各机に荷物を置き、二人で講堂に向かう。 ここから物語りは始まる・・・。  
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加