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『………!…』
「……」
声のする場所には確実に近付いていた。そして充分に近付いた所で周りを警戒しつつ、俺は木の影に隠れた。そっと覗き込むと……やはり、そこには赤也が居た。
いつもの真っ黒うねうねヘアが目に入った瞬間緊張が解け、酷く安心した。ああ、生きていてくれて本当に良かった、と。近付こうとそっと踏み出すと、
ぐちゃ、
「………?」
何かを踏んだ。そっと足を退けてみると、赤く染まっている“何か”の物体。……正体は分からない(いや、言ってしまえば大体の予想はついている)が、出来たら知りたくは無いと直感的に思った。触ったら柔らかそうな、固そうな、段々と黒く変色を始めている。
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