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和也がそっと教室のドアを引く。
ガガガガガ
予想外に大きな音が鳴り響く。
皆が一斉に振り向いた。
「此だから古い校舎は駄目なんだ・・・」
「和也!高2になったからって、たるんどるんじゃないのか?」
「いえ先生、今日は電車が・・」
「お前嘘つくならもっとまともな嘘をつけ。良いから席に座れ」
和也は静かに席につく。
又長く詰まらない先生の話が始まった。
先生もよく話すな~、誰も聞いてないこの状況で。回りを見渡すと大半が寝ていたり絵を描いたり、友達と話していたり、まともに聞いているのは2、3人。
「あっあと、今日の放課後昨日出来なかった数学のテストをやるからな。」
「えーー」
全員が一斉に前をみた。何気に皆聞いている。
「えっ何々、どういう状況?」
まぁ聞いてないやつもいる。
「数学のテストは来週にやるわ~って言ったのは先生ですよ。そんな急に言われても…」学級委員が先生に反論。まぁ意味はないと思うが
「もともと昨日やると言ってたんだ。何か問題でも有るのか?」
「俺バイト有るんですけど。」
おっ良くある返答。
「バイト~!?お前許可書出したのか?」
「あっいやまだです。スミマセン」
立場が弱くなると急に敬語になる奴。
「他にも言いたい奴いるか?」
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