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ピンポーン♪
インターホンを押して、家主の反応を待つ。
『…はい?』
「あ、オレオレー?」
『あ、ウチお金ないんで他当たって下さい』
ブチ。
切られた…。
オレオレ詐欺と勘違い★
いやいや、ベタ過ぎるっしょ!
つーか、完全に俺が誰だか分かってやってるでしょ!さみーんだから、入れてくれよ!!
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンッ!!!
ガチャッ!
「うっさい!近所迷惑だっつの!」
「あだっ!」
玄関ドアを開けざまにローキックをお見舞いしてくれた家主さん。
とんだ歓迎。
「いってーよ!明希!」
「は!?あんなにピンポンならして何言ってんの!超迷惑なんですけどー」
「…うん。取り敢えず入れて。脚痛い寒い」
「や。まずその前に言うことない?」
「えっと、愛してるよ明希?」
「うざ…」
「あぁ!閉めないで!ごめっ!ごめんなさい!すみません!もう鬼ピンポンしませんからドア閉めないでっ!いだだだ!足挟まってる!挟まってるからー!明希様ぁぁぁ」
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