超電磁砲

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■ 「最悪ですわ……」 ファミレスのテーブルの上に顎をのせて、思わず愚痴をもらしてしまう。 「どうしたのよ、黒子?」 でも、お姉様に心配してもらえるの嬉しいことですわ。 「昨夜、例の影法師が現れたと連絡がありましたので、こっそり寮を抜けて確保に向かったのですが……」 「あんたまたそんな単独行動して。初春さんに起こられるわよ」 「初春には内緒にしてくださいまし。それでその影法師に逃げられまして」 「影法師ねぇ」 「逃げられただけでなく、また勝手に風紀委員が追ってる犯人をのしてくれていましたの」 今月に入って六件目。 勝手に犯人をのしてくれる影法師のおかげで、最近の風紀委員や警備員は駆けつけるのが遅いし、調査も遅いと上から叩かれる。 「それに昨夜は私を馬鹿にしてくれる始末!!きぃー!!」 「まあまあ、いいじゃない。犯人をのしてくれるなら悪い人じゃないんだし、放っておいても」 「ダメですわ!!許せませんの!!とりあえずは犯人への暴行ということで捕まえますわ!!」 顔をお姉様に近づけ、高らかに宣言する。 「影法師は私が捕まえますわ!!」  
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