過去の忘れ物

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「じゃあ今日はありがとう。ご馳走してもらっちゃったし。」 「いいよ。俺が誘ったんだから。じゃあまた。」 奈緒は手を振るとゆっくり家のドアを開けた。 中に入るのを見届けると紘は携帯を取り出し電話をかけた。 「今からちょっといいかな?」 チャイムを鳴らすとすぐにドアが開けられた。 ガチャッ 「おう、早かったな。」 紘が訪れたのは恭介のアパートだった。 「急にごめん。近くまで来てたから。」 そういうと缶ビールの入ったビニール袋を差し出した。
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