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残念……って?
「どういう───ッ?!」
聞こうとしたのも束の間、流に引き寄せられた。
がっちりと腰に手を回され身動きがとれない。
逃げようとする間もキレイな瞳は僕を捕らえている。
羞恥、焦り、緊張…期待?
様々な感情が一気に押し寄せ訳の分からない状態だ。
「ちょっ…んぅ!」
長い指が僕の顎に添えられると、温かくて柔らかい感触が唇に触れた。
その感触は紛れもない流の唇だった。
「んんンッ」
流の肩を押して必死に離れようとするが、びくともしない。
それどころかキスはどんどん深さを増す。
…ダメ、これ以上は。
「ふぁッ…ん、んン」
流の肩に置いていた手をそのまま上に滑らせ首の後ろに回した。
「りゅ…ッ…」
キーンコーン…カーンコーン…
!!!!!!
「ダ、ダメ━━━!!」
ドンッ!
鳴り響いたチャイムに驚いた拍子で思い切り流の体を突き飛ばしてしまった。
「……」
僕に突き飛ばされた流は無言でこちらを見ている。
こ…怖い。怖すぎる。
「いつもしてんのに」
「はぅっ!!?」
だ・か・ら!!!
「学校ではやめてって言ってるでしょ?!!」
「…チッ」
声を上げる僕に対して小さく舌打ちをした流。
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