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ビシッ 誰かに口を塞がれたと思っていたら鈍い音が聞こえた。 「いったぁ!!ふざけんな変態」 目の前には額を押さえているヒナの姿があった。 ……デコ…ピン?? 「調子乗んなよ」 !!! 低い流の声が頭の上から聞こえ、口を塞いでいる相手が判明する。 「んむぅう(流)~!」 流に口を塞がれたままジタバタと暴れる僕。 「あ、悪りぃ」 《きゃああああああっ》 人増えた━━━━━━!!? 「みんなこっちー!」 大地?!!いつの間に!? ちゃっかり校門の前で手を振っている大地。 「とりあえず走るよ…っえ!?」 「は?!」 目の前の光景に驚愕した僕と流。 「チッ時間ない。仕返しは今度だ。 じゃあ未織♪このまま塾行くね」 「えええ?!」 このままって?!! 額を押さえながら手を振るヒナ……を抱っこしてる圭太くん??? って───── 「「圭太(くん)!!?」」 圭太くんは軽々とヒナを抱き上げたまま走り去って行った。 ヒナは動揺もせず、当然のような表情だった。 ……2人の関係って、一体。 僕たちは信じられない光景にしばらく言葉を失った。 その後、 強面でみんなに怖がられる圭太くんだが実は西高に可愛い彼氏がいる。 という噂が広まった……らしい。
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