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「その前に顔洗ってくる」
「えっ?」
陽一の返事は聞かないで水道場へ。
ポケットに入れといたゴムで前髪を縛り上げ眼鏡を外してわきに置く。
蛇口をひねり水を出し手ですくい顔を洗った。
「あれれー?航介ちゃんじゃん」
「坂口君はいないのかなぁー?」
「………」
顔を洗い終わり水を止めたと同時に後ろから声をかけられた。
体育着の袖で顔を拭い眼鏡をかけゴムを取る。
こいつらを相手にする時間が無駄だし相手にする価値もない。
このまま無視を決め込み教室に戻ろうとすると、肩をおもいっきり引っ張られ壁に背中を強打した。
周りにいた女子は軽い悲鳴をあげる。
他の人は何事かとこちらを見た。
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