ヒカルのヒカル風

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車が走り出すと、彼が話しかけて きた。 『お客様! 現在も東京にお住ま いですか?』 『水野です…水野生…生きると書 いて、あゆみと読みます!』 『ありがとうございます!水野生さま!』 私はまた笑ってしまった。 『山野さん、いつもそんな感じなんですか?』 『はい?』 『いつもそんなに元気よくて…』 『あ、いえ…アハハ… まだ駆け出しでなにもわからない ので…せめて… 正式には四月からになるんですけ ど… 大学ももう休みなので研修 といいますか…』 『4大ですか?』 『はい…〇〇大学です』 と、年上!? しかも六大学… 頭いいじゃん… 私には彼が同い年くらいに見えて いた。 『私はまだ実家に住んでて… この四月から東京で就職が決まってるんです…』 『ご実家はどちらなんですか?』 『九州です、鹿児島… それくらいの方がいいです…』 『はい?』 『口調です…その方が話しやすいです!』 『あ!も、申し訳ございません!つい…』 『アハハ! だから、いいです… 私、山野さんより年下ですから… 普通に喋ってください!』 ルームミラー越しに、彼の顔が赤くなったのがみえた。 ちょっとカワイイ!
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