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「舞夏様が……」
「旅ですか?」
二人が国王に聞くと、国王は頷く。
「そうじゃ。舞夏はもう16歳だ可愛い子には旅をさせよというじゃろ? それにこの国は危なすぎる」
と言うと、舞夏をみる。
舞夏は突然の話で二人と同じようにポカンとしている。
「突然で悪いの舞夏。ただ科学者の攻撃が城内にまで及ぶのなら……舞夏お前をこの国から逃がすしかないのじゃ」
「しかし国王様。旅の途中で科学者達が襲ってこないとも限りません」
舞夏に諭すように言う国王に朔哉が聞く。
「だからこそ護衛を頼んでおるのじゃ。そなたらの剣の腕を見込んで頼んでいるのじゃ」
国王はそう言うと手を上げる。
国王が手を挙げたと同時にドアが開き、二人の従者が一本ずつ剣を持ってきたのだった。
そして二人の前に座り剣を差し出した。
「その剣を取ってくれそれが承諾の証とする。無理強いはせんがそなたらにしか頼めんのじゃ」
国王はそういい、もう一度頭を下げ、“頼む”と言ったのだ。
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