7人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
「…っ…」
目を開けるとそこには見慣れた天井があった。
…あれから俺、どうしたんだっけ。
確か…、そうだ、篠崎のことを千里に頼まれて…、教会で…
…教会、で…
「―――…!!!」
教会での出来事が脳裏によみがえり、暁は飛び起きた。
瞬間、左足にひどい痛みが走る。
そうだ、あの時、矢が刺さって…
ゆっくりと足を膝を曲げて包帯が巻かれたそこに、てを当てた。
「――……アキ?起きたの?」
カチャッと音がして、吏優が顔を出す。
「吏優…俺…っ!」
あのあとどうしたのか、そう口にしようとした暁の体は、吏優の腕に力一杯、抱きすくめられた。
「吏…、」
「よかった…目を醒まして…」
最初のコメントを投稿しよう!