第2話

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「榊さんの動きに比べたらこんな奴らはヒヨッコに過ぎない… だが、あれから何世代も新しい強化服だ。 パワーは計り知れない。」 レイドは、アインスとフィーアの能力を警戒しつつ構えをとる。 だが、2人はレイドの戦闘能力を大きく見積もって、次の能力である『G』と書かれたキーを押して確定させた。 すると、2人の強化服の装甲の至る所が展開し、見るからに出力を増大させた事が分かった。 「まさか…その力は?!」 一之瀬たちのパワーの増大に危惧するリョウに対し、一之瀬は笑いながら答える。 「フッ…知っていましたか。 かつての国防軍最強の強化服・ディーヴァ及びエックスタイプに装備されていた『限界突破』の能力を。 今では僕たちの『デックシステム』に標準装備されていますがね。」 「ウオラァッ!」 凄まじい怒号とともに、いち早く飛び出したのは四井。 『W』の能力で延ばした頭部の角を立ててレイドに向かって突撃してきた。 『G』の能力によりスピードも増加させた四井のタックルはレイドの体を捕らえ、数メートル弾き飛ばした。 「ごほっ…」 吐血し、ひざまずくレイド。 追い討ちをかけるように一之瀬が拳から突き出た牙でレイドを襲う。 レイドは、その牙で胸を裂かれ血しぶきをあげた。 「このスピードは、かつての榊さん以上? ちいっ!」 次の攻撃を受ければ危ういと悟ったレイドは背中の翼を羽ばたかせて上空へ逃げようとするが… 「甘いぜ!」 四井は今度は、『F』のキーを押し、確定させた…すると、四井の強化服の右肩が激しく発光し始めた。 いわゆる『フィニッシュチャージ』を発動させたのだ。 「食らえ、ディー・ショルダーチャージ!!」 「ぐわぁぁっ!!」 レイドは、空中に舞い上がる寸前に四井が放った強烈なタックルをまともに受け、地面に何度も叩き付けられながら吹き飛ばされてしまった。
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