第4話

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西城少将率いる国防軍の部隊に拘束されてしまった十弥。 意図があってペーシェンスを裏切った十弥は、もちろん国防軍に抵抗することもなく、デックシステムの装甲を解除した。 気を失い倒れていたリョウも、国防軍の一部隊であるレスキューナイツの手によって国防軍本部へと運び込まれていく。 「バリーエヴォル… いや、暁亮さん。 俺がもう少し早く来られれば…」 運ばれていくリョウを横目で見ながら十弥は呟いた。 数時間の後、十弥は刑事ドラマに出てくる取り調べ室のような所で、2人の部下を従えた西城によって尋問を受けていた。 年齢を重ね、すっかり貫禄がついた西城だが、かつて前線で戦っていた時と同じような若々しい口調で十弥に質問する。 十弥も反抗的な態度はとらずに、素直に答えていた。 「新兵器開発室… いや、ペーシェンスの戦力の要であるデックシステムとやらはいくつ存在する? 現在、使用可能な数は?」 「俺を含めて、デックシステムと、その装着者は全部で13… 100パーセント完成しているのが5、5割から8割の開発状況である物が5… そして、まだ設計のみの段階で万丈博士と側近の九条三佐にしか分からない物が3。」 「諜報部が今、探りを入れているが… も抜けの空となっていた新兵器開発室の新しいアジトはどこだ?」 「それは… 俺にも知らされていません。 すいません。」 十弥の答えが行き詰まると、西城は深く溜め息をついて、ポケットからタバコとライターを取り出した。 それを見た十弥は… 「タバコ、やめたんじゃなかったんですか? 西城少将。」 唐突な十弥からの質問に、西城は動揺もせずにタバコをくわえながら答えた。 「管理職になるとな、ストレスも溜まるんだよ。 姉ちゃん…いや、母さんは元気か? 電話くらいしてるんだろ?」 十弥も、突然趣旨を変えた西城の質問にうろたえることなく、日常会話のように答える。 「はい、たまに…ですが。 たまには、あなたからも電話してやってくださいよ。 叔父さん。」
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