第1話

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「十弥刃三尉だね。」 男は十弥に話しかける。 十弥は男の襟についている階級章が『三佐』であることを確認すると、敬礼しながら答えた。 「は…はい、本日より新兵器開発室に配属になります、十弥刃三尉であります!」 男は「フッ」と笑った後、優しそうな口調で返す。 「まあ、そんなに固くなるな。 私は九条。 九条那威人(くじょうないと)。 新兵器開発室の主任を務めている。 さあ、来たまえ。 万丈博士と…君と同じように各支部から集められた『仲間』たちが待っている。 そして、君には今日からコードネームが与えられる事になる。」 「コードネーム?」 十弥は、なぜ『新兵器開発室』なる部署にコードネームが必要なのか疑問に思った。 新兵器開発のテスト要員になるだけではないというのか… 十弥は疑問に思いながらも心の底では「やはり」と考えていた。 そんな十弥に九条は告げる。 「君は今日からナンバーⅩ(テン)。 コードネーム『ディエス』だ。」 「ナンバーテン… (少なくとも俺の他に9人いるのか…)」 十弥は、九条に案内され、配属される部署へと向かっていった。 そして、半年の月日が流れた。
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