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「十弥刃三尉だね。」
男は十弥に話しかける。
十弥は男の襟についている階級章が『三佐』であることを確認すると、敬礼しながら答えた。
「は…はい、本日より新兵器開発室に配属になります、十弥刃三尉であります!」
男は「フッ」と笑った後、優しそうな口調で返す。
「まあ、そんなに固くなるな。
私は九条。
九条那威人(くじょうないと)。
新兵器開発室の主任を務めている。
さあ、来たまえ。
万丈博士と…君と同じように各支部から集められた『仲間』たちが待っている。
そして、君には今日からコードネームが与えられる事になる。」
「コードネーム?」
十弥は、なぜ『新兵器開発室』なる部署にコードネームが必要なのか疑問に思った。
新兵器開発のテスト要員になるだけではないというのか…
十弥は疑問に思いながらも心の底では「やはり」と考えていた。
そんな十弥に九条は告げる。
「君は今日からナンバーⅩ(テン)。
コードネーム『ディエス』だ。」
「ナンバーテン…
(少なくとも俺の他に9人いるのか…)」
十弥は、九条に案内され、配属される部署へと向かっていった。
そして、半年の月日が流れた。
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