61人が本棚に入れています
本棚に追加
国防軍本部、新兵器開発室のモニター前で、レイドとギルパワードの戦いを見ていた万丈博士とペーシェンスのメンバーたちは…
「エヴォル人か…
話と戦闘記録でしか知らなんだが。
どうやら、デックシステムの最終チェックの相手としては不足ないようじゃな。」
万丈博士は口元を緩ませながら言う。
「その役目、俺にやらせてください!」
十弥が強く歩み出て進言するが、万丈博士はそれを制して言った。
「十弥三尉、お主のデックシステム『ディエス』は…いや、ナンバーⅥ・ズィークス以降のデックシステムは、まだ最終起動テストを済ませていない。
まだ、お主を行かせるわけには行かんのじゃ。」
「そんな…」
落胆する十弥。
すると、一番年下である八神詠司(やがみえいじ)が、十弥を励ますように言った。
「十弥センパイ、俺のデックシステムもまだ未完成なんすよ。
今回は大人しく留守番しましょうよ!」
「そうだな…
(くっ…俺には時間が…!)」
拳を握り締めながらなんとか感情を押さえた十弥。
協議の結果、今回出撃するのは一之瀬と四井の2人に決まってしまった。
一方、市街地では…
「ハルク、バーナード、ジャマール…!
おのれ、撃て、撃てぇーーっ!」
3人の部下が倒され、怒り猛るヴァイ・ドルマンは、装甲車に乗る部下たちに一斉射撃を命じた。
10台もの装甲車から一斉に砲弾が放たれたが…
「やはり、死ななければ分からないようだな…
悪意に満ちた、お前たちのような愚かな人間は!」
ギルパワードたちの何も省みない行動に怒りを爆発させたレイドは、今度は全身に炎を発生させ、装甲車目掛けて特攻していく…
装甲車は次々と車体を突き破られていき、大爆発を起こしていった。
「ひ…ひいぃぃっ!
何だ…何なんだこいつは…
うわぁぁぁぁっ!」
最後に、凄まじい爆発音とともにヴァイ・ドルマンが乗っていた車両も大爆発を起こした…
こうして、国家と国防軍に宣戦布告をした犯罪組織・ギルパワードは壊滅したのだった。
最初のコメントを投稿しよう!