第1章【黒崎 翔悟】

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2003年 8月… 「ありがとうございました~」 愛想のいい大きな声で、コンビニから出ていくお客さんに挨拶をする青年。 彼の名は黒崎 翔悟(クロサキ ショウゴ)。 「夜でもやっぱ、蒸し暑いな~前原。」 「まぁ、夏だしな。 それに今夜は熱帯夜らしいぞ。」 翔悟に応えた、同じコンビニのユニホームを着た青年。 彼の名は前原 祐太(マエハラ ユウタ)。 二人は中学時代からの親友であり、同じバイト先の仲間だ。 「マジで!?そりゃ勘弁だな~」 鳴いてるセミすら心なしか、弱ってしまってるように聞こえる夏の暑さ。 陽が落ちてからも、その余熱は冷める事はなく… バイトで冷房のきいてる店内ですら、ひたいに汗をジワリとかいている程だった…。
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