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彼女は自分の非を認めない。絶対に認めない。彼女が「地球は四角い」と言い出せば、誰だって彼女に「地球は丸い」と言わせることは出来ない(幸運なことに、地球が丸いことを彼女は知っている)。
だから、彼女は誰とでもぶつかった。意見の食い違いなんて何処にでも転がっているけれど、要はその頻度と程度だ。彼女と他人の意見の食い違いは、本当に酷かった。教授とだって言い争うのだ。火を見るより明らかな敗北戦だって、彼女は果敢に挑んだ。大儀無きジャンヌダルクのようだった。その敗北戦は大概において、彼女が白旗を振らないことによる引き分けになった。相手が呆れるのだ。
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