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「はい、どうぞ♪」
芽依は美奈子へローズティーを用意してやり、
大樹の前にはアップルティーを置いてやった。
「きゃあ❤いい香りぃ♪
ありがとうございますぅ❤」
「…あぁ、何か落ち着くっす」
2人の反応を見て芽依の顔がほころぶ。
それを眼にした要は、
「…大樹、もう帰っていいよ?」
冷ややかに告げる。
「…なっ!?なに言ってるんですかぁっ!?」
芽依は目くじらを立てて要を仰ぎ見た。
――ホントにこの人って…。
「…いいよ、芽依ちゃん、
……俺、慣れてるから」
そう言いながらも、大樹の目尻は光っている。
「そもそも、何でいつも大樹くんを苛めるんですかっ?」
子供を叱る母親のような芽依を見て、
――可愛い…。
要はそう思っていた。
「ん―?苛めてないよ、俺なりの愛情表現」
黒い眼を細めてマグを口にあて、
「…ねぇ、大樹?」
やんわり微笑む。
「……はぃ、光栄っす」
――涙キラーン
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