崩壊の足音

2/3
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
学校にも慣れ、クラスメートと親しくなって来た頃… まず、授業参観や体育祭…保護者が必ずと言って良い程、参観する行事に私の親が来ない事を疑問に思ったらしい…… 「何で来ないの?」 「親、居てるんでしょ?」 私は素直に答えた。 「私、母子家庭だからお母さんが来れないの。」 何がいけないのか、私には分からなかった。 だって、それが事実だから。 それを聞いた周りは、曖昧な返事を返す。 気を遣わせてしまったのかな… 少し、申し訳なく思った。 しかし、聞いていた一人は呟くように放った。 「私のお母さん、母子家庭の子と仲良くしちゃ駄目って言ってた」 内心、ショック…… 「何故に? どんな理屈で…?」 分からなくなった。 その言葉を聞いていた、周りは次第に私を避けていくようになった……… その頃、家でも私は私の問題を抱えていた…
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!